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2022年 07月 01日 会社設立起業・開業

会社設立に印鑑が不要に?必要な印鑑の種類は?契約書や請求書には?

会社設立に印鑑が不要に?必要な印鑑の種類は?契約書や請求書には?

今までであれば会社設立にあたり、最初に必要になるのは印鑑と言っても過言ではありませんでした。しかし2021年改正の商業登記規則で、会社登記に必須だった印鑑が不要になったのです。ただし印鑑不要な会社設立には条件がありますので、必要な印鑑の種類や契約書、請求書ではどうすべきなのかを含めて、解説していきましょう。

 

会社設立時、印鑑は必須?不要?

会社設立時の印鑑は、不要なこともありますが必須なシーンもあります。以下の3つの場合には、ほぼ確実に印鑑が必要になります。

  1. 紙提出による会社登記
  2. 銀行での口座開設(ただしネットバンクはいらないこともあり)
  3. 銀行で融資を受けるとき

会社設立をするには、銀行での口座開設が必須です。結局、口座開設のために印鑑が必要であり、印鑑が完全に不要になるのはなかなか難しい、というのが現状です。

印鑑不要な会社設立の方法

会社設立において、会社登記までの流れをもう一度思いだしておきましょう。そのために以下の関連記事も参考にされると良いでしょう。

(関連記事:会社設立は自分でできる!でもプロに委託した方が安いって本当?

関連記事にも記載しているように、会社登記には印鑑登録された印鑑が必須でした。しかし紙の登記ではなく電子申請による登記であれば、実印が不要になったのです。とはいえ電子登記はそんなに簡単に行えるものではありません。

まず電子登記のため、法務局から「商業登記電子証明書」を発行してもらうか、会社の代表者の個人のマイナンバーカードの電子証明書が必要です。マイナンバーカードは一時期に比べて浸透してきましたが、マイナンバーカード自体持ちたくない人もいることでしょう。そうなると法務局に電子証明書を発行してもらう必要があります。またマイナンバーカードの電子証明書があっても、電子署名を行う場合にはカードリーダーが必要です。

このように行うこと、必要なものが多いため、電子の会社登記を行いたい場合には、私ども税理士法人GrowUpへ、まずご連絡いただければと思います。代行が可能ですので、新しい機械を購入したり、印鑑を作成したりする可能性を減らせるでしょう。

結局印鑑はあったほうが良い?

ここまで電子申請であれば、会社登記の際に印鑑は不要である、というお話をしてきました。しかし本当に会社の印鑑がなくても大丈夫なのでしょうか。そこのところを解説するため、まずは会社の印鑑にはどんな種類があるのか、解説していきましょう。

会社の印鑑①:実印(届出をしている印鑑)

実印は公的に一番効力のある印鑑です。届出をした印鑑であるため、実印と印鑑証明が揃えばなんでもできてしまいます。そのくらい大事な印鑑、と思っておく必要があります。

利用されるシーンとしては、紙で会社登記をする時や銀行で融資を受ける時などです。基本的に実印は不要なことがほとんどですが、実印でしかできないことは実印以外の印鑑では現状行えませんので、注意が必要です。

ただし今後の流れとして、行政が電子申請や電子申告などを進めていけばいくほど、銀行でも電子署名でOKという流れができる可能性もあります。今のところは融資を受ける場合にはほぼ確実に実印が必要ですが、今後不要になるかもしれません。

会社の印鑑②:銀行印

銀行の口座開設には、銀行印が必要なことがほとんどです。しかし最近ではネットバンクも発達し、銀行印なしでも口座開設できるようになっています。いわゆるメガバンクを利用しないのであれば、銀行印はなくても問題ありません。

会社の印鑑③:角印(社印)

実印や銀行印と違い、四角い形をしているところから角印と呼ばれます。この印鑑は請求書や発注書などに使われることが多いですが、なくてもなんとかなってしまう印鑑の一つでしょう。特に請求書や発注書の発行にシステムを利用している場合や、Excelで作成してメールで送付しているような場合は、角印がなくても問題ありません。

さらに角印は契約書でもよく使われますが、電子印鑑や電子契約で問題ないようなら、やはり角印は不要となるでしょう。

会社の印鑑④:ゴム印

この印鑑が一番不要な印鑑ですが、法人名や住所を毎回書くのが面倒な場合、逆に一番必要な印鑑ともいえるでしょう。封筒による書類のやりとりが多い、などの特定の状況下でない限りは不要な印鑑です。

まとめ

  • 会社設立において、実印登録は任意となった
  • 会社登記を紙提出するなら、実印必須
  • 融資を受けたいなら実印の用意が必要
  • 印鑑を完全に不要とするのは難しいが可能

ここまで会社設立に実印が不要となったこと、どんな時に印鑑が必要なのかなどを解説してきました。実印をなくすことは業界によっては難しいかもしれませんが、他の印鑑を不要とすることは可能なこともあります。自社、自分がどんな業界か、どんな業務が発生しやすいのか、相談しつつルーチン化していけば印鑑が不要になりやすくなるでしょう。

また明らかに実印に不要な業界であれば、会社登記を電子申請することで実印の作成は不要となります。とはいえ電子申請は少し面倒であったり、難しい部分もありますので、ぜひ私ども税理士法人GrowUpへご相談ください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。お気軽にお問い合わせください。