合同会社と株式会社はどちらで設立すべき?滋賀の税理士が費用・信頼性・社会保険で比較

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「どっちがいいか分からない」という相談が増えている
会社設立の相談を受けていると、「株式会社と合同会社、どちらで設立すればいいですか?」という質問を受けることが多くなりました。ひと昔前は「会社設立=株式会社」が当たり前でしたが、2006年の会社法改正以降、合同会社(LLC)の設立数は急増しています。費用が安く、手続きも比較的シンプルなことから、個人事業主の法人化や副業の法人化で選ばれるケースが増えました。
合同会社は増加傾向にある一方、「ミニマム法人」として設立したものの期待した効果が得られず清算するケースも増えています。こうした事例を踏まえ、設立前に両者の違いを丁寧にご説明する機会が多くなっています。
2024年、滋賀県では1,039社の新設法人が誕生しました。大津市が299社でトップ、草津市が117社が続き、この2市で全体の約4割を占めています(帝国データバンク「2024年 滋賀県新設法人動向調査」より)。起業が活発な滋賀エリアで、どちらの形態が合っているか——実際の数字と事例を交えて解説します。
設立費用と維持コストの違い
設立時の費用比較
| 費用項目 | 合同会社 | 株式会社 |
|---|---|---|
| 定款認証(公証人費用) | 不要 | 1.5〜5万円(資本金額等による) |
| 登録免許税 | 6万円 | 15万円 |
| 合計(実費のみ) | 約6万円 | 約17〜20万円 |
設立時の実費だけで見ると、合同会社の方が約11〜14万円安く済みます。専門家(司法書士・税理士)への依頼費用は別途かかりますが、その差は縮まっても逆転することはありません。なお、会社設立の費用全体については「会社設立費用には何がある?」(/setsuritsu/644/)もご参照ください。
維持コスト(毎年かかる費用)
株式会社には「役員変更登記」が必要で、取締役の任期(最長10年)が来るたびに登録免許税1万円と専門家費用がかかります。合同会社には役員任期の定めがないため、この費用が発生しません。起業後の資金が少ない時期には、この維持コストの差が地味に効いてきます。
社会的信頼度の違い
銀行融資への影響
創業融資を利用する予定がある場合、株式会社の方が審査で有利に働くケースがあります。日本政策金融公庫や信用保証協会の融資では、合同会社だからといって否決されるわけではありませんが、「会社の信頼性を証明するために株式会社の方がスムーズだった」という声も現場では聞かれます。
採用活動・取引先への影響
採用活動では、「株式会社」の方が求職者に与える安心感が高い傾向があります。また、業種によっては「取引先が株式会社でないと取引できない」というルールを持つ大企業もあります。製造業や建設業など、滋賀県内に多い業種ではこの点の確認が必要です。
合同会社は社会的信用の面で株式会社より低く見られる傾向があります。実際に、設立後に取引先の対応などを受けて合同会社から株式会社に変更された方もいます。この点については、設立前に必ずお伝えするようにしています。
社会保険と税務の扱い
合同会社・株式会社いずれも、法人として設立した時点で社会保険(健康保険・厚生年金)の加入義務が発生します。この点は両者で違いはありません。役員報酬を0円にするケースは保険料が発生しませんが、老後の年金受給額も減少します。資本金の設定に迷っている方は「資本金1円で起業するリスクとは?」(/setsuritsu/725/)も参考にしてください。
法人税・消費税・地方税の扱いはほぼ同じです。ただし「決算公告義務」が異なります。株式会社は毎年の決算を官報等で公告する義務がありますが、合同会社にはこの義務がありません。
結局どちらを選ぶべきか——ケース別の判断基準
| 状況 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 創業融資を使う予定がある | 株式会社 | 金融機関の審査でプラスに働くケースがある |
| 採用活動を積極的に行う | 株式会社 | 求職者への信頼感が高い |
| 大手企業との取引を目指す | 株式会社 | 取引条件に法人形態の指定がある場合がある |
| 家族経営・1人社長で採用なし | 合同会社 | 設立費用・維持費を抑えられる |
| 飲食店など屋号で見られる業種 | 合同会社 | 対外的に問題がなければコストを抑えた合同会社も選択肢 |
| 将来的にIPOを目指す | 株式会社 | 合同会社はIPO不可 |
飲食店など屋号で見られることが多い業種では、合同会社を選ぶケースもあります。対外的に問題がなければ、コストを抑えて合同会社で進めるという判断も一つの選択肢です。
滋賀県内で創業される方の場合、製造業・建設業・医療・福祉といった業種では取引先や行政との関係から株式会社が選ばれることが多い印象です。IT・コンサル・フリーランス系の法人化では合同会社を選ぶ方も増えています。
滋賀で会社設立を検討しているなら
税理士法人GrowUpは、滋賀県内(大津市・草津市・守山市・栗東市・近江八幡市ほか滋賀県全域)での会社設立をサポートしています。合同会社と株式会社のどちらが適しているかは、事業の種類・将来の融資計画・採用計画によって変わります。会社設立の届出と同時に税務署への届出や社会保険の手続きも発生するため、税理士に相談しながら進めることが最もリスクが少ない方法です。
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税理士法人GrowUpは滋賀県草津市に拠点を置いており、草津市・大津市・守山市・栗東市・彦根市・近江八幡市など滋賀県全域で会社設立をサポートしています。オンライン対応も可能なので、県外からのご相談もお受けしています。初回相談は無料です。
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